指の関節部には腱鞘という組織があります。鞘の字の通り、腱鞘のなかを腱が通り、その動きをサポートすることが目的です。ばね指は、この腱鞘が腫れに腫れて腱の動きを阻害してしまうことで、指を伸ばそうとした時に引っ掛かりや痛みを感じるようになります。
ばね指の治療方法としては、テーピングで固定したり温めたり、痛みが強ければ注射をすることもあります。基本的には、今以上に悪くならないように、悪化を防ぐことが主になってきます。それでも改善が見られない場合は、手術によって腱鞘を切開することも方法のひとつとされています。

しかし、手術をしたからと言って必ずしも良くなるわけではありません。あまり変化が無かったり、一時的には改善しても再発してしまうこともあります。

それは何故か？そもそもの原因として腱鞘が腫れたのは何故かという問題が解決されていないからです。その問題を残したままだと、症状が続いたり、再発を繰り返すことになります。

腱鞘が腫れることで腱（特に指を曲げる側）の動きを阻害しているのがばね指ですが、腱が引っ掛かって動けなくなるほどに腱鞘が腫れるというのは普通のことではありません。通常であれば、炎症が起きて一時的に腫れても、擦り傷がいつの間にかキレイに治っているのと同じように、炎症は収まり腫れは引くものです。医学的にも、特になにも無ければ炎症は３日で治ります。
その炎症が、「なにかあった」ために治らず、動かす度に痛みが出るのが腱鞘炎です。この腱鞘炎も、きちんとケアすれば短期間に治る症状なのですが、炎症を起こした腱鞘と腱が摩擦して痛みを出します。炎症が続き腫れた腱鞘は腱の動きを阻害し、ばね指の症状となるのです。ばね指は、腱鞘炎の進行した状態と言えるでしょう。
そのため、腱鞘炎と同じような治療法が効果的だと考えられます。固定して動かさないようにして炎症を押さえたり、温めて血行を促進させるのは、間違ったやり方ではありません。

しかし、それでは改善しない人がいるということは、本当の原因は別のところにあるはずです。

指を動かすとき、動いているのは指だけではないのはご存じでしょうか。どの指でも曲げ伸ばししてみると、前腕の肘近くの筋肉が動いているのが目で見てわかると思います。指を動かす時は、肘のところから伸びている筋肉を使っているのですね。

つまり、指の腱鞘が炎症を起こし腫れた原因は、実は肘にあるのかも知れません。更に、肘を動かす時は肩を、肩を動かす時には肩甲骨を、とすべて繋がっています。ばね指が指の治療だけで改善しない時、その原因は肘や肩、体幹などに追いかけることが出来るのです。

ばね指を根本的に改善し、再発しないようにするには、まず、その人の指の動きに連動する箇所をすべて検査していき、その人のばね指の原因がどこにあるのかを見立てていく必要があります。

そして、指に繋がる関節の動きを正常に戻し、血流を促進させ炎症を取り除くことで、ばね指を根本的に改善することが可能になります。
百年整体葛西院では、症状のある指だけを診るのではなく、あなたのばね指がどのような繋がりで生まれたのかを見立て、追いかけながら治療していきます。
テーピングなどではなかなか改善しなかった、出来れば手術はしたくない、再発しないように・・・
本当にばね指を良くしたいという思いに、当院は応えます。