その為、痛みを取る為にサポーターを装着したり、患部に注射、神経リリースといった方法がよく用いられます。接骨院や整体院では、かかと周辺の筋肉を緩めるように、手技や電気などを使うことがほとんどだと思います。

こうした方法で改善するのであればいいですが、実際には、なかなか痛みが取れなかったり、一度楽になってもすぐに痛みがぶり返すという方も多くいらっしゃいます。

普通に考えれば足裏の足底筋膜が緩めば痛みが取れそうなものですが、なぜ改善し切らないのでしょうか？

その答えは、足指にあります。改善し切らない、再発を繰り返す足底筋膜炎の方に多いのは、足指の使い方が悪いという共通点です。

そもそも、普段、足指を意識することはどのくらいあるでしょうか。恐らく靴下を履く時くらいではないでしょうか。多くの接骨院、整体院、整形外科の先生も同じです。

しかし、実は足指こそが足底筋膜炎の根本原因なのです。普段、意識していないせいで、足指の影響を見落としがちなので、的を外したケアになり、改善し切らないのです。

どのように足指が足底筋膜炎に影響しているのか、次の項で詳しくご説明します。

まず、足底筋膜炎というのは足底筋膜で炎症が起こっている症状です。炎症が起きる一番の理由は、足底筋膜と周りの筋肉や膜が擦れていることです。ただ、普通に擦れるだけであれば炎症が起こることはありません。足底筋膜自体や周りの組織が固くなっていることで、普通よりも強く摩擦が起き、しかも血流が悪いことで回復が遅いことで、足底筋膜炎の症状が続きます。

つまり、

・足底筋膜が固い

・周りの筋肉や膜が固い

・血流が悪い

この３つが足底筋膜炎の症状が出続ける要因です。足指はこの３つ全てに大きな影響を及ぼします。

そもそも、足底筋膜というのは足裏の筋肉を覆う筋膜です。足指を動かす筋肉も足底筋膜に覆われています。足指に繋がる筋肉は意外と多く、足裏だけでなく、くるぶしの内側、外側にも繋がって、ふくらはぎまで伸びています。足指の動きが固くなっていたり、浮指やハンマートゥと呼ばれるようなクセのある動かし方になっていると、足指の筋肉が固くなり、足底筋膜との摩擦が強くなります。

足指の使い方が悪くなれば、歩き方が悪くなります。体重の乗り方が偏ることで足底筋膜が付着しているかかとの骨がズレ、足底筋膜自体もねじれて固くなります。

足指の筋肉が通っている内側のくるぶしには血管も多く通っているので、血流も悪くなり、炎症が治まりにくくなります。

このように、足指がきちんと使えていなかったり、動かし方にクセがあると足底筋膜炎の症状が出続ける要因にすべて当てはまってしまいます。

足底筋膜炎を根本的に改善していくなら、足指からのケアが必要不可欠なのです。

・足指

足は28個の骨があり、実はとても複雑な形をしています。それは本来、足指が器用に曲げ伸ばしができることの証拠です。ほとんどの方は足指を使う事を意識していないので、身体が使い方を忘れてしまっています。

リハビリのように、足指の関節に動きをつけながら、足指をしっかりと曲げ伸ばしできるようにしていきます。

・下半身のライン

足首、膝、股関節、骨盤を結ぶラインがきれいに揃っていることが、安定した下半身の条件です。このラインが崩れていると、歩き方や立ち姿勢、体重の乗り方に偏りが出て、足底筋膜炎を悪化させてしまいます。

部分だけで見るのではなく、連動することを前提にラインを揃える骨格調整で安定した下半身を作っていきます。

・体幹バランス

身体の体幹、中心の軸は、骨盤と背骨、頭蓋骨で作られます。ここはどのような不調でもベースとなるところです。

足底筋膜炎の場合、特に骨盤のゆがみや固さが強いので、しっかりと整えていきます。

・歩き方

正しい歩き方というのは、特別なことではなく、本来の身体の柔軟性があれば誰でも身につけることができます。歩くことは全身運動なので、つま先から頭の先までが連動できるように、神経の通りや内臓バランスまでも含めて調整していきます。

こういったポイントを押さえていけば、足底筋膜炎はきっと改善していきますし、再発も防ぐことができます。逆に言えば、足裏の症状でもここまで全体的に徹底していかないといけないということを知らないと、いつまでも同じ痛みを繰り返してしまいます。

百年整体では「土台は足元」、足から元気にしていきます。いつでもご相談ください。お待ちしております。